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● コラム ●

もんちゃんの現場日誌

10年放置の田んぼ、どう処分する?50軒断られた農地が決まった話|もんちゃんの現場日誌 No.1

2026年10月15日

こんにちは、営業の阪口(もんちゃん)です。
今日は、これまでのお仕事の中でも、人のありがたさを一番感じたお取引のお話をさせてください。

■「田んぼを手放したいんです」

ご相談くださったのは70代の男性、Nさん。遺言の作成を依頼されていた行政書士の先生から、ご紹介いただきました。

Nさんのご希望は、終活として田んぼを処分したいというもの。子どもさんに負担を残したくない、というお気持ちでした。

ただ、その田んぼは10年ほど手つかずのまま。現地に行ってみると、田んぼというより、もはやジャングルでした。

■ 農地は、誰にでも売れるわけではない

調べてみると、この田んぼは農地のため、農業をされる方でないと引き継げない土地でした。
つまり、近くの農家さんを一軒一軒まわって、引き取ってくださる方を探すしかありません。

10軒、20軒、50軒……。
まわってもまわっても、引き取ってくれる方はいません。それどころか、「うちの田んぼも引き取ってほしいわ」と逆にお願いされる始末でした。

■ 困ったときは、神さま仏さま

これは別の集落もあたるしかない。そう思って足を運んだ先に、一軒のお寺がありました。

困ったときは神さま仏さまや。まずはここから、とインターホンを押しました。

事情をお話しすると、出てきてくださったご住職が、二つ返事で
「いいですよ。困ってるんやろ。うちで引き取りますよ」

狐につままれたのかと思いました。
いや、ここはお寺。お稲荷さんではありません。

■ 一番困っていたのは

その後も色々ありましたが、なんとか無事に決済の日を迎えることができました。

その場で、Nさんがご住職に尋ねました。
「ほんまに困ってた田んぼやったんです。ありがとうございます。でも、なんで引き取ろうと思ってくれはったんですか?」

ご住職の答えは、
「阪口さんが、困ってたから」

そうなんです。一番困っていたのは、私でした。

■ おわりに

条件だけを見れば、なかなか決まらないお取引だったと思います。それを成立させてくれたのは、困っている人を放っておけない、ご住職の助け合いの心でした。

土地や建物を扱う仕事ですが、最後に動かすのは人の気持ちなんだと、あらためて教わった出来事です。

「こんな土地、どうしようもないやろな」と思っている方も、まずは一度ご相談ください。私も、困っている方の力になれるよう、走り回ります。

執筆者プロフィール

阪口 友明(さかぐち ともあき)

マークスライフ株式会社 不動産センター室長 /宅地建物取引士

阪口 友明(さかぐち ともあき)

マークスライフ株式会社で、関西地方を中心に買取再販・売買仲介を担当。年間150件以上の売却・仲介を成約(2026年度実績)。

前職の株式会社セブン-イレブン・ジャパンでは、経営コンサルタント、店舗開発及び店舗管理を19年経験。出店立地や商圏を分析してきた経験から、関西各地の地理や地域特性に詳しい。

 

42歳になり、今までの仕事人生を振り返る。自分がやりたい仕事をしようと、宅地建物取引士の資格を活用し、空き家や相続などの住まいの社会課題の解決に取り組もうと転身を決意。『世のために。人のために。』を企業理念に掲げるマークスライフ株式会社の未来と自分の未来が重なり2023年に入社することとなる。

「世のために、人のために、ありがとうのために、」を大切にし、これまでの仕事や自身の体験を通じて得たリアルな経験をもとに、

不動産や暮らしに関する記事を執筆している。

ニックネームは”もんちゃん”

 

専門分野
主に関西エリアの不動産の空き家・相続不動産/山林・田畑や他社で断られた不動産など難しい物件を得意としている

保有資格
宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、日商簿記検定2級、一種外務員資格、高等学校教諭一種免許状(理科)他多数