事故物件の売却相場はいくら?価格の目安と損しない売り方・注意点

所有している物件が事故物件となり、売却を検討しているものの「いくらで売れるのか」「どう進めれば良いのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
事故物件は心理的瑕疵の影響により、一般の不動産よりも売却価格が下がる傾向があります。また、不動産会社によっては取り扱いを断られることも珍しくありません。
今回は、事故物件の売却相場の目安や価格を左右する要因、売却時の注意点についてわかりやすく解説します。
事故物件の売却相場の目安

事故物件はネガティブなイメージを持たれやすく、通常の物件と比べて需要が低いため、一般的な相場よりも価格を下げて売却するケースが多くなります。
ただし、立地や周辺環境、事故の内容、買い手の考え方などによって価格は大きく変わるため、一概に相場を断定することはできません。
はじめに、事故物件となった理由ごとに、売却価格の目安を見ていきましょう。
自然死や孤独死の場合
加齢によって身体機能が低下したことで亡くなる自然死や、主にひとり暮らしの人が疾病などで亡くなる孤独死によって事故物件となるケースもあります。
自然死や孤独死の場合は、相場よりも約10~20%の低下となるのが一般的です。
自殺の場合
自殺による事故物件は、相場よりも約20~30%相場が下がるとされています。
心理的影響が比較的大きく、自然死や孤独死より下落額も増加します。
他殺の場合
他殺の現場となった物件は、事故物件の中でも特に売却しにくいとされています。
殺人事件などの場合は忌避感や嫌悪感を抱かれることも多く、自殺や自然死、孤独死などよりも相場が低めで、通常の相場よりも約30~50%下がるとされています。
事故物件の基準とは

物件の瑕疵、つまりその物件の欠点の種類には、心理的瑕疵、物理的瑕疵、法律的瑕疵、環境的瑕疵などがあります。
事故物件かどうかの基準として重要なのは、買い手が心理的瑕疵を感じるかどうか──です。
事故物件の基準や定義については、「事故物件の定義とは|オーナーが知っておくべき訳あり物件の注意点」で詳しく解説しています。ご自身が所有されている物件が事故物件に該当するかどうかを知りたい方は、こちらの記事も併せてお読みください。
事故物件の価格を左右する要因

事故物件の売却価格は、単に「事故物件かどうか」だけで決まるわけではありません。事故の内容や発生場所、経過期間、物件の立地など、さまざまな要因が価格に影響します。
ここでは、事故物件の価格を左右する主なポイントについて解説します。
不動産本来の価値
駅からの距離や住環境など、その物件の立地条件は不動産の価値を左右します。
たとえば近くに産業廃棄物処理場や火葬場などがあると価値は低くなりやすく、コンビニやスーパー、医療施設など生活するうえで必要な施設が近いと価値が高くなりやすい傾向があります。
さらに、物件の築年数や広さ、間取り、設備なども影響します。不動産本来の価値は、事故物件の価格を決める際の基本となります。
物件の状態
自殺や他殺が起きた物件では、床や壁紙に体液や血液、汚物などが付着していることも多く、臭いが染みついていることもあります。亡くなった後に一定期間にわたって発見されなかった自然死や孤独死の場合なども同様です。
事故物件の場合は、特殊清掃を実施して部屋の状態を改善する必要があります。
一般的なハウスクリーニングとは異なり、特殊な薬品などを用いて清掃します。清掃によって物件の状態がよくなるかどうかも、事故物件の価格を左右する要因のひとつです。
特殊清掃についてのご相談については、成仏不動産の特殊清掃「SOS」へお気軽にお問い合わせください。
事故の内容
事故の内容も価格を決める重要な要因です。
自然死や孤独死よりも、自殺や他殺が起きた物件の方が価格は低くなる傾向にあります。特に、他殺の場合は通常の相場の50%になるケースも珍しくありません。
全国的に大きく報道され、話題となった殺人事件が起きた物件は、さらに買い手が見つかりにくい傾向にあり、価格が下がる原因となります。
タイミング
同じ物件でも、市場の状況やタイミングによって価格に違いが出ることもあります。価格をあまり下げずに売却したい場合は、この2点を見極めることが重要です。
売却価格には、そのときの景気に対して市場に関わる人たちがどのように感じているか、さらには政府や自治体による支援制度の状況なども関係してきます。
売却する業者
業者選びは価格にも影響するため、よく考えて選ぶ必要があります。
同じ物件の売却をいくつかの業者に依頼した場合、業者によって価格が違うことがあります。業者による事故物件の査定額の算出方法の違いや、得意とするエリアが異なるためです。
事故物件を豊富に取り扱ってきた業者と、通常の不動産を取り扱う業者では、事故物件売却の経験や知識量も違ってきます。
事故物件の売却は、豊富な実績がある専門業者がおすすめです。
売主の希望
事故物件の売却価格は、売主の希望によっても変わります。
「できるだけ高く売りたい」のか、「早く売却したい」のかによって、選ぶべき売却方法や価格設定が異なるためです。
たとえば、時間をかけてでも高値で売却したい場合は、仲介で買主を探す方法が適しています。
一方、早期売却を優先する場合は、価格を下げて販売したり、不動産会社による買取を検討したりするケースもあります。
事故物件の売却相場を調べる方法

では、実際に所有している事故物件の売却相場を調べるには、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは、事故物件のおおよその価格を把握するための具体的な方法を3つ紹介します。
不動産取引情報提供サイトを利用する
不動産取引情報提供サイトは、不動産の相場を把握しやすくするために整備されたサービスです。地域や専有面積、間取り、築年数、成約時期などの条件を指定すると、そのエリアで実際に成立した不動産取引の価格や価格の推移を確認できます。
これを利用すれば、自分が所有している物件と条件の近い物件の取引価格を調べることが可能
です。
まずは通常の物件の相場を把握し、そのうえで事故物件の場合はおおむね20~50%程度低い価格が売却の目安になると考えられます。
不動産一括査定サイトを利用する
不動産一括査定サイトを利用すると、所有している物件の査定を複数の不動産会社へまとめて依頼できます。
多くの場合は会員登録が必要ですが、無料で利用できるサービスがほとんどです。
複数の査定結果を比較することで、売却価格の目安を把握できるだけでなく、自分に合った不動産会社を見つける参考にもなります。
ただし、複数の業者から営業連絡が入る可能性があることや、サイトと提携していない不動産会社には査定を依頼できない点には注意が必要
です。
なお、査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
机上査定は、物件情報や市場データをもとに簡易的に価格を算出する方法で、短時間で相場の目安を把握できるのが特徴です。
一方、訪問査定は担当者が実際に物件を確認して査定を行うため、物件の状態や個別事情も反映され、より現実に近い価格を知ることができます。
買取業者の無料査定に申し込む
物件の売却方法には、主に仲介と買取の2種類があります。
仲介は不動産会社に買主を探してもらい第三者へ売却する方法で、買取は不動産会社が直接物件を買い取る方法です。
仲介の場合、査定価格はあくまで売却できる可能性がある価格の目安に過ぎません。一方、買取では不動産会社が買主となるため、査定で提示された価格がそのまま売却価格になるケースが多く、スムーズに取引が進むのが特徴です。
一般的に、仲介は買取よりも高値で売れる可能性がありますが、売却までに時間がかかることがあります。買取は仲介より価格が低くなる傾向があるものの、短期間で売却できるメリットがあります。
事故物件の売却で悩んでいる場合は、事故物件の取り扱いに慣れた買取業者の無料査定を利用するのも一つの方法です。
成仏不動産では、出張査定を含め無料で査定に対応しています。
事故物件の取り扱い実績も豊富で、心理的瑕疵によって評価が下がりがちな物件でも、本来の価値を踏まえて適正に査定いたします。
事故物件の売却方法や査定について悩んでいる方は、まずはお気軽にご相談ください。
事故物件は仲介と買取どちらで売るべき?

事故物件を売却する方法には、主に仲介と買取の2つがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、物件の状況や売却までのスピード、価格の希望などを踏まえて選ぶことが重要です。
ここでは、仲介と買取それぞれの特徴を比較しながら、どのような場合に適しているのかを解説します。
仲介業者のメリット・デメリット
仲介は、不動産会社が事故物件の買い手を探し、売主と買主の間に入って売買を成立させる方法です。最大のメリットは、買取と比べて高値で売却できる可能性がある点です。
売主が希望価格を設定できるため、条件に合う買主が見つかれば納得のいく価格で売却できる可能性があります。
一方で、事故物件は通常の物件より買い手が見つかりにくいため、売却までに時間がかかることがデメリットです。場合によっては数か月から1年以上かかることもあり、売却活動が長引くほど価格を下げざるを得なくなるケースもあります。
また、成約時には仲介業者へ仲介手数料を支払う必要があります。そのため、時間をかけてでもできるだけ高く売りたい人には仲介が向いていますが、早く売却して現金化したい場合にはあまり適していない方法といえるでしょう。
買取業者のメリット・デメリット
買取は、不動産会社が直接事故物件を買い取る売却方法です。売主は買取業者と売買契約を結ぶため、仲介のように買い手を探す必要がありません。
最大のメリットは、査定から売却までを短期間で進められることです。
査定価格に納得すればすぐに売却できるため、早く現金化したい場合に適しています。
また、仲介とは異なり仲介手数料がかからない点もメリットです。
さらに、買主が不動産会社の場合は契約不適合責任が免責となるケースが多く、売却後のトラブルが起こりにくい傾向があります。
一方で、仲介より売却価格が低くなりやすい点がデメリットです。一般的には市場価格より20〜30%程度安くなるとされ、査定価格がそのまま売却価格になるため、価格交渉の余地も限られます。
ただし、事故物件の場合は仲介で買い手が見つかりにくいことも多いため、早く売却したい人や売却後のリスクを減らしたい人には買取が適した方法といえるでしょう。
事故物件専門の買取業者を選ぶ際の5つのポイント

インターネット上で事故物件の買取業者を調べるといろいろな業者が表示されるため、どの業者を選べば良いのか迷うこともあるでしょう。
ここからは、買取業者を選ぶ際に知っておきたい5つのポイントをご紹介します。
1.買取実績が豊富か
買取業者を選ぶ際は、事故物件の買取実績が豊富かどうかを確認することが重要です。
多くの業者は公式サイトで過去の買取事例を公開しており、実績が多いほど事故物件の取り扱いに関する知識やノウハウが蓄積されている可能性が高くなります。
また、実績を確認する際には、自分が所有している物件のエリアに対応しているかもチェックしましょう。
過去の買取価格や事例数、利用者の口コミなども参考にすると、信頼できる業者かどうか判断しやすくなります。
2.どのような事故物件でも買い取ってもらえるか
事故物件といっても、孤独死や自殺、他殺など発生した事情はさまざまです。
中でも他殺など事件性の強い物件は心理的な抵抗が大きく、相場より価格が下がりやすいだけでなく、買取自体を断られるケースもあります。
そのため、業者を選ぶ際は過去の買取実績を確認し、孤独死・自殺・他殺などさまざまな事故物件に対応しているかをチェックすることが大切です。
幅広い事例を扱っている業者であれば、状況に応じた適切な査定や売却サポートを受けられる可能性が高くなります。
3.特殊清掃からお祓いまで請け負ってもらえるか
事故物件の場合、通常のハウスクリーニングでは対応できず、専門業者による特殊清掃が必要になるケースがあります。また、お祓いを行うことで心理的な不安を和らげ、買い手の抵抗感を軽減できる場合もあります。
しかし、売主自身が特殊清掃の業者やお祓いの依頼先を個別に探すのは大きな負担になりがちです。そのため、特殊清掃やお祓いまでまとめてサポートしてくれる買取業者を選ぶと、売却までの手続きをスムーズに進めやすくなります。
4.最短即日で現金化できるか
買取のメリットの一つは、仲介よりも現金化までのスピードが早い点です。ただし、買取業者によって売却から入金までにかかる日数は異なります。
一般的には契約から1週間程度で現金化されるケースが多いですが、業者によっては最短即日で現金化に対応している場合もあります。
早く資金化したい事情がある場合は、現金化までの期間を事前に確認し、スピーディな対応が可能な業者を選ぶと良いでしょう。
5.専門家と提携しているか
事故物件の売却では、法律問題や相続手続き、遺品整理、リノベーションなど、さまざまな専門的対応が必要になることがあります。
弁護士やリノベーション業者、清掃業者などの専門家と提携している買取業者であれば、こうした手続きをまとめてサポートしてもらえるため、売却をスムーズに進めやすくなります。
また、適切なリフォームや対応によって物件価値が高まり、査定額が上がる可能性もあります。
買取業者を選ぶ際は、どのような専門家と連携しているのかも確認しておくと安心です。
事故物件売却で知っておきたい法的知識

事故物件を売却する際には、通常の不動産取引とは異なる注意点や知っておくべきポイントがあります。これらを事前に理解しておくことで、トラブルを避けながらスムーズに売却を進めやすくなります。
ここでは、事故物件を売却する際に役立つ知識を4つ紹介します。
告知義務が必要な物件
人の死に関わる事故や事件が発生した物件のうち、自殺や他殺、火災による死亡などのケースでは告知義務が生じる可能性があります。
マンションなどの集合住宅では、事故が起きた住戸だけでなく、共用廊下や階段など日常的に利用する共用部分で発生した場合も対象となることがあります。
また、建物を解体して新築した場合でも、事故の事実が消えるわけではありません。買主から質問があった場合なども含め、必要な情報は適切に説明することが重要です。
告知義務が不要なケース
人の死が発生したすべての物件に告知義務があるわけではありません。老衰などの自然死や、日常生活で起こり得る不慮の事故による死亡の場合は、原則として告知義務はないとされています。たとえば、住居内の階段からの転落や入浴中の溺死などがこれに該当します。
ただし、発見が遅れて遺体の腐敗が進み、特殊清掃が必要になった場合などは、告知が必要と判断される可能性があります。
また、隣接住戸や日常的に使用しない共用部分での死亡については、自殺や他殺であっても告知義務が生じないケースがあります。
告知義務の期間
告知義務がある場合は、事故の内容や発生場所、発生時期などの事実を取引相手に伝える必要があります。ただし、告知が必要となる期間は、賃貸か売買かによって異なります。
賃貸の場合は、原則として事案発生日(特殊清掃等が行われた場合は発覚日)からおおむね3年が告知期間の目安とされています。
一方、売買の場合は明確な期間が定められておらず、基本的には期間の制限なく告知が必要と考えられています。これは、売買では購入者の負担額が大きく、事故の事実が契約判断に大きく影響するためです。
告知義務の詳細や、告知を怠った場合のリスクについては、「事故物件の告知義務はどこまで必要?3年ルールと違反時の法的リスクを解説」をご覧ください。
契約不適合責任とは
不動産における契約不適合責任とは、売買契約の内容と異なる状態の物件を引き渡した場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。
たとえば、給排水管の老朽化による水漏れや雨漏りといった物理的な欠陥だけでなく、事故物件である事実を隠して売却した場合も責任を問われる可能性があります。
契約内容と異なる点があった場合、買主は損害賠償や代金の減額、契約解除などを求めることができます。原則として、買主が不具合を知ってから1年以内に請求する必要がありますが、売主が欠陥を知りながら伝えなかった場合や重大な過失がある場合には、この期限が適用されないこともあります。
まとめ|事故物件の売却相場を理解して後悔なく売却しよう
事故物件は、通常の不動産とは異なる事情があるため、売却価格が相場より下がるのが一般的です。
目安として、自然死や孤独死の場合は相場の10~20%程度、自殺の場合は20~30%、他殺など事件性の高いケースでは30~50%程度下がることもあるとされています。
ただし、売却価格は事故の内容だけでなく、物件の立地や状態、築年数などさまざまな要因によって変わります。所有している事故物件の相場を知りたい場合は、インターネットで情報を集めるだけでなく、専門の買取業者に査定を依頼するのも有効な方法です。
成仏不動産では、事故物件の売却を検討しているオーナー様に向けて、適正価格での売却をサポートしています。
本来の価値を正しく査定し、必要に応じて供養や清掃、リノベーションなどを行いながら、物件の価値を見直すお手伝いをしています。
事故物件の売却に不安がある場合は、一人で悩まず専門家に相談することが大切です。事故物件の取り扱い経験が豊富な成仏不動産に、ぜひお気軽にご相談ください。



