2026年9月9日
- 買取り査定
度重なるご不幸があったご実家を、想いを大切にしながらお引き受けしたケース
◇ご相談内容
ご相談者様のご実家では、過去にお母様とお兄様がそれぞれ自死されるという、非常につらい出来事がありました。地元の不動産会社へ相談されたものの、「事故物件」という理由から取り扱いを断られることも多く、どうすればよいか分からない状況が続いていました。
その中で、不動産会社から「事故物件を専門に扱っている業者がある」と紹介を受け、インターネットで当社ホームページをご覧になり、ご相談をいただきました。「大切な実家なので、たとえ少額でもいいから、価値を否定されるような形では手放したくない」そんな強いお気持ちを抱えておられました。もともとご実家には、祖母様(父方)・お父様・お母様・お兄様・ご相談者様が暮らしており、ご兄弟ともにこの家で育ち、やがて独立されました。
その後、祖母様の介護をしながらご両親の生活が続いていましたが、お父様が病気によりご逝去(病院)。お母様お一人での介護生活が始まり、途中からお兄様が実家に戻られましたが、心身ともに追い詰められた末、お母様は祖母様と無理心中という形で亡くなられました。その出来事をきっかけに、お兄様も精神的に不安定となり、後に自死されるという、あまりにも重い経緯をたどったご実家でした。
◇当社の対応内容
お電話をいただいた後、できる限り早くお会いするため、すぐに現地へお伺いしました。建物内はすでに遺品整理が完了しており、異臭もなく、築年数に対して建物の状態は比較的良好で、そのまま住むことも可能な状況でした。
一方で、駅から距離がある立地、駐車場がない点、事故内容の重さなどから、需要の見極めが非常に難しく、当社としても難易度の高い案件であることを正直にお伝えしました。それでも、西村様の「この家は、良くないことも多く起きたけれど、自分にとっては間違いなく大切な実家。0円と言われるのはどうしても納得できない」というお気持ちを重く受け止め、「もしかしたらご希望に添えないかもしれませんが、少しでもお値段をつけられるよう、全力で検討します」とお約束しました。
社内で慎重に協議を重ねた結果、20万円での買取が可能との結論に至り、その旨をご案内。西村様にもご承諾いただき、売買契約へと進みました。
◇ご契約時のご様子
ご契約は、蓮田駅近くの喫茶店で行いました。お手続きの後、生まれ育った町やご実家、ご家族との思い出について穏やかに語られた後、静かに胸の内を明かしてくださいました。
「自分が何もできなかったことが悔やまれる」「みんながいなくなってしまって悲しい」「自分も兄の後を追うべきなのかと考えたこともある」早くすべてを終わらせたいほど、深い精神的ダメージを抱えてこられたことが伝わってきました。
◇担当者より
その際、私は次のようにお伝えしました。「何もできなかったなんて、決してそんなことはありません。西村様がここまで、お一人で向き合い、悩み、手続きを進めてこられたこと自体が、間違いなく“できたこと”です。大切なご実家を、西村様ご自身の意思で、きちんと整理された。その事実は、きっとご家族の皆さまも見ていると思います。誰一人として、西村様にこれ以上悲しい思いをしてほしいとは望んでいないはずです。」
◇最後に
事故や度重なるご不幸があった不動産は、「断られる」「価値がないと言われる」ことで、所有者様の心まで傷つけてしまうことがあります。成仏不動産では、不動産の価値だけでなく、その背景にある想いを尊重することを大切にしています。どれほど難しい事案であっても、簡単に結論を出さず、誠実に向き合います。同じようなお悩みを抱えている方も、どうか一人で抱え込まず、ご相談ください。
